映画を内容を短く10分ほどに編集し、SNS上に動画をアップする「ファスト映画」。その中には、著作権を持つ配給会社だどには無許可で、作成し動画をこの「ファスト映画」を投稿し、ついには、著作権法違反で逮捕者も出ることに。
「広告報酬を狙う」
YouTubeで、このファスト映画を投稿すると、閲覧回数、ファロワー数もかなりの数を得られる現状もあり、こう言ったファスト映画専門に、Youtubeで投稿を行い、多額の広告報酬としての収入を得ているものも多く存在します。
「視聴者が多い」
このファスト映画は、10分だけでも映画のストーリーがよくわかったり、映画を見たつもりにもなってしまって、結局、映画の本編は見ずに、ファスト映画だけで済ませてしまう。見る側も、時間がない時に便利、数多くの作品を知ることができるなど、実際にファスト映画の視聴を利用するユーザーも多いのが現状です。この背景には、世界的なパンデミックにより、映画館に行けない、家で動画を見る機会が圧倒的に増えたということも大きな要因の一つ。
さて、配給側は、こう言ったファスト映画が氾濫すると、映画の興行収入が減少する可能性もあるが、知らなかった人が、作品の存在を知ることができたという宣伝してもらっているという効果もあります。また、その口コミも広がることも期待できます。
こうしたファスト映画の作成したものは、あえて、「ネタバレなし(最後の結末なし)」で伝えたり配慮しているものも実際にあります。
しかし、その一方、結末までネタバレして見せるものや、映画の矛盾を追求するためのものだったり、またはコメディ化して笑いを取り、映像を細工したり、ストーリーの作品イメージを壊すようなものも存在するのも事実。
加え、前述した、宣伝効果なったか数字で見えるようなものではないので、映画に足を運んでもらえる機会を失なわせた実質被害と見るのが妥当で、著作権違法に十分当たることになるのではないでしょうか。
今月(2021年6月23日)、宮城県警は、YouTubeにファスト映画を投稿していた男女3人を、著作権法違反容疑で逮捕。これは、この摘発は国内初となります。
現在も、逮捕までにはいたらず、ファスト映画または、映像を細工して投稿するYotTuberは世界でも多くいます。
コンテンツ海外流通促進機構が、2021年に報道されたものの調べによると、YouTubeのアカウント55以上から、2000本以上の動画が投稿されており、その1つを挙げると、再生回数が数百万回に達する。このファスト映画の横行で、実際の映画本編が鑑賞されなくなる被害総額は、956億円と推測。
現時点で、実際のファスト映画と呼ばれる動画をアップしているアカウントを見ると、コロナ禍の2020年3月以降に、アカウントを解説したものや、わずか数ヶ月前に作成したもの多く目立つ。数ヶ月で、実にフォロワーも
「エトモ」 登録数123K 2020年4月 合計7,792,952 views
「ファストシネマ」登録数32.6 k 2020年4月初回 1.2M 合計7,849,687 views
「映画の種」2021年4月から14K(1.4万)回 合計45,374 views
「映画少女」2021年2月 5M(500万)回 合計16,394,301 views
と、視聴回数は、700万回から1600万回を超えています。Youtubeでの広告収入は、1回再生数0.1〜2円と言われているので、0.1円で少なく見積もって計算しても、
今年の2月からスタートした「映画少女」さんは、
0.1×1600万回=160万
開設からたった4ヶ月で、160万、月に40万円稼いでいることになります。
今回逮捕者が出たことによって、次々、検挙されることと思いますが、逮捕後、アカウントが削除されるものも増えたが、ファスト映画の作者者には、タイトルを記載しない、静止画を入れるなど、検知されないように細工しているものも。
それに、実際に観る側、需要が多いというのが多かったのも現在の実情。
- コロナ禍で映画館には行きたくない
- オンデマンドで2時間見るより時間がない。
- 短時間でたくさん見たい。
など、この視聴傾向をどのように掴んでいくか、今後の大きな課題。
逆に、短編なら見たいというこれらの動向を、消費に持って行く、何らかのアイディアやビジネスモデルが確立すれば、これも大きなマーケットになるのでしょうね。