警察庁によると、新型コロナウイルス感染に便乗した詐欺事件の被害が全国で88件(未遂を含む)が確認され、その被害額は計約8395万円にのぼっているそうです。
コロナ感染という世界未曾有の情勢が続き、さらに新たな詐欺が発生するかかもしれません。普段、華やかな世界にいる芸能人たちもまた、詐欺事件で騙されていた人も少なくありません。やはり芸能人、その被害額も大きかった。
矢沢栄吉さんは、スタジオや音楽スクールを開設しようという「矢沢プロジェクト」を構想し、オーストラリア・ゴールドコーストでビルを建築することに。
当時信頼していた日本人男性H・K氏(当時=49)を現地責任者として、
敷地1万平方メートルを20億円
同内ビル約11億円
プロジェクト資金約4億円を支払ったそうです。
しかし、H・K氏は、数年にわたり、矢沢氏に虚偽の報告をしていました。しかし、しばらくし、その報告書の不審に気づき矢沢さんが、現地に調査依頼してみるとー、
H氏が数年前から、購入した土地や建物を、無断で担保し銀行融資を借り入れ、これが返済できずに、すでに第三者に売却していたことがわかりました。
合計で35億円。オーストラリア犯罪史上、2番目に大きい被害金額だったそうです。
すぐに被害届を出しましたが、その借金は矢沢さんが負う結果に。
当時は信頼していた部下に裏切られショックを受けた矢沢さんでしたが、そこから、これまで以上に積極的に仕事をこなし、6年後には借金を完済。銀行には、「返済の優等生」とまで言われたそうです。その後もさらに15億円の豪邸を建てるほどの快進撃を見せた、正真正銘の「ビッグなYAZAWA」さんです。
投資コンサルタント会社「クエストキャピタルマネージメント」の社長と取締役らが、およそ63人に投資話を持ちかけ投資させ、実際は運用に当てず、集めた資金を、出資者への配当や取締役の遊興費などに充てていました。その被害額は、計約113億7000万円。
「リスクはほとんどない」「元本保証の上、必ず利益が出る」「毎月数%の配当がある」
を謳い文句に、資金を募り、有名人やセレブなどに話を持ちかけ、その中の被害者には、布袋寅泰さんやGACKTさん、江角マキコさんなどの名前も挙がっています。参考:「週刊新潮」(新潮社9月22日号)。布袋さんの被害額はわかりませんが、GACKTさんは、投資したと思われる時期に、約400平方メートルの地上4階建て、地下2階建てのデザイナーズマンションの自宅を売却しており、投資資金の回していたのではと噂されています。
江角さんにおいては、3億円を投資し、まだ1億6千万円のの返還されていないんだとか。その江角さんに投資話を持ちかけ逮捕された幹部の男は、なんと江角さんとの不倫を噂されていた男性。投資には男女関係が絡んでいたのだろうか。
あの喧嘩の強いと言われる布袋寅泰さんと、一流を極めてきたGACKT氏、ショムニのリーダー江角さん(役どころに過ぎないがー)、世間からも一目置かれるリーダー的存在の彼らも騙されてしまった巨額事件。「こういう儲かる話は、芸能人など一角の人にしか回ってこないんだよ。」という口車に、まんまと引っかかってしまったかー。
ココリコの遠藤章造さんが、2005年から2006年の間に、
人気の美容室名で、地方に展開する新店舗に出資すれば、その新店舗のオーナーになれ、売り上げの50パーセントが半永久的に入ってくるという話の投資詐欺にあいました。その被害額は中古の二世帯住宅が買えるほどいうことなので、数千万円と推測されます。
このほかにも、未公開株を買わないか「2週間で2倍になる」と話を持ちかけられ、数千万円を出資したところ、2倍どころか大損。その被害額も数千万円だそう。これらが、2タレント千秋さんと離婚の原因のひとつになったことも遠藤さんは告白しています。
子役時代から芸能界で活躍している内山信二さん。被害にあったのは、ゴムの木栽培に投資しませんか?1口10万円で、10倍から100倍になるというもの。内山さんは10口100万円を購入。しかし、実際は1銭も入ってこなかったどころか、全て消えてしまったそう。
はるな愛さんが付き合ってた素敵な男性は、ファーストクラスで海外旅行に連れて行ってくれ、到着するとリムジンがお迎え、さらに、大量の服をプレゼントしてくれる、まさに夢のような男性で、はるなさんはまるで「マイケル・ジャクソンみたい」と思ったそう。
しかし、これがはるなさんを騙し信用させる手口だったのです。
その男性は、はるな愛さんの経営する店にも、自分の従業員をたくさん連れてきており、はるなさんは大会社の社長さんだと思い込み、こんなお金持ちで素敵な彼氏ができて、はるなさんは幸せに浮かれていたそうです。
しかし、ある日ポストに契約書のようなものが届き、、、。見てみるとー、
新会社を設立し、その会社の社長の名前が、はるな愛さんの本名「大西賢二」と記載されており、2億円の借り入れをしていたことが判明。なんとその彼氏が、「大西賢二」になりすまし、会社を設立し2億円をだまし取っていたのです。
はるなさんは、その後弁護士に相談。相手に内容書が通達されるまで、黙っているように言われ、それまでいつも通りその男とデートをしていたそうですが、男がデートを豪華にもてなすたびに、自分のお金かと思うと楽しめなかったそうです。被害を訴えて、なんとか2億円の支払いは無効になったそうですが、素敵な彼は幻に終わりました。
元オリンピックの金メダリストでもある池谷幸雄さんですが、高校のときのトレーナーで、大学3年の時に再会してから家族ぐるみで付き合っていたトレーナーの男性から、
大阪でクリニック開業をしたいと持ちかけられ出資。
しかし、、そのまま持ち逃げされてしまったそうです。実は当時。池谷さんはあまり現金がなかったので、出資額の3分の2は池谷さん自身が借金をしており、その借金の返済に5年もかかったそうです。
しかし、それだけではなかった。当時、離婚することになった池谷さんは、離婚費用として、自身の持っていたフェラーリを売却するために知人のディーラーに、譲渡証明書、印鑑証明書を預けると、車ごと持逃げ。その被害額は約1200万円だったそうです。ちなみにそのディーラーを紹介してくれたのは、マイケル富岡だったそうで、そのマイケルさんも同時に被害にあっていたとのこと
それにも懲りず2000年には、池谷体育教室のための体育館建築の際、業者に嘘の見積もりを出され、支払った1億円をそのまま持逃げされる被害にもあいました。
騙されたのは他にも色々あるそうで、なんと総額3億円。
「裁判しても弁護士費用や時間がかかるばかりで勝てないと思った。」と、全て泣き寝入りしていることも、「バイキング」(フジテレビ2016年)に出演の際に語っていました。
騙されるのは、芸能人だけではない、騙す側に?
2001年に知人の不動産会社の社長に、未公開株を売買する契約で、実際の価格より3倍以上を上乗せし3億7000万円を投資させ、元タレントの羽賀研二被告が、2億数千万をだまし取っていました。
その手口は、
「実際はもっと高い」
「芸能人だからルートがあって買える」
「元本保証」
としつこく勧誘し、だまし取ったそうです(その会社は出資前にすでに経営破綻している)。
この事件はそれだけでは終わらず、投資した額の返還を求めると、ホテルの一室でに呼び出し、そこにいた暴力団関係者数名らに「返済請求権を放棄する確認書」に署名するよう恐喝した事件まで発展。これにより、羽賀研二は、詐欺、および恐喝未遂事件で起訴され、2013年の最高裁で、懲役6年の実刑が言い渡されました。
2016年では民事裁判でも、羽賀被告は被害者に4億円の返金するように命じられています。
すると、
2017年には、羽賀被告は夫人と離婚し、所有する不動産など16件の資産を、離婚の財産分与という形で夫人に譲渡。
捜査当局は、これは偽装離婚による財産隠しにあたるとみなされ、羽賀被告と妻をを再逮捕。2020年3月18日に那覇地裁は、羽賀被告に懲役1年6か月を言い渡しました。
羽賀被告は、実刑となり服役し、罪を償えば終わりなのでしょうか。実は、他にも不幸な事件が起きていました。羽賀研二未公開株事件で、俳優山下真司さんの義理の息子でもあり、羽賀被告とも親交のあった森部達也さん(38)が、この未公開株を大量に購入、億単位の損害を被っていました。
2008年に、家族が連絡が取れなくなった森部さんを心配し都内の住まいを訪ずれると、すでに意識なく倒れており、遺書も発見されたことから、自殺を図ったとされています。
森部さんは、山下さんの夫人の前夫との子供で、大手電機メーカー「ミツミ」の創業者の前夫から莫大な遺産を相続しており、俳優としてもデビューしていたこともあったそうです。
森部さんの自殺は、この詐欺事件が原因かは確定はできませんが、このような人を不幸に陥れる詐欺事件は、悲しい結末を迎えることも少なくはありません。
芸能人だから、セレブだからと、「誰も知らないうまい投資話」が耳に入る、または「芸能人からの紹介で信じてしまった」など、そんな偽のうまい投資話や新種の詐欺が現れるかもしれません。私たちもうまい投資話を見極め引っかからないように注意しなければなりませんね。